腰椎分離症に対してマシンピラティスは有効か

子供の頃、腰が痛いと病院に行ったら腰椎分離症と言われた、大人になっても痛みがある、動きにくい、どうしたら腰に痛みがマシになるのだろう。とお悩みの方も多いのではないでしょうか?腰の整形外科的疾患には腰椎分離症すべり症・ヘルニア・脊柱管狭窄症などがありますが、今回は腰椎分離症について疾患の説明からピラティスは有効なのかというところまでお伝えいたします。

腰椎分離症

腰椎分離症の原因と発症しやすい年齢

スポーツなどによって繰り返される腰椎(腰の背骨)への伸展(後ろに反る)と回旋(身体を捻る)ストレスと考えられています。ストレスが増大する因子としては、下半身の身体の硬さや体幹の筋力の弱さなどの身体機能と腰を過度に反ったりして負担をかけてしまうような動作が挙げられます。
スポーツや部活動を始める小学校高学年~中学生の時期に腰骨に負担がかかり、椎弓の疲労骨折(ひび)を発症します。そして、部活動などでスポーツを続けた場合、高校生~大学進学時にひびの部分が完全に折れ、椎弓が分離するケースが多いです。また安静にしていて、治ったと思っても、分離症になった原因である身体の動かし方が正しくない分、再発したり、痛みが継続されるパターンは多く見られます。また年齢を重ね、身体を支える筋力がなくなってきた時に腰痛や下肢痛・痺れがずっと残っている方も多いです。

腰椎分離症が
発症しやすい箇所と症状

腰椎分離症で折れる箇所は仙骨の上にある第5腰椎(L5)が多く、全体の80%を占めています。次いで、第4腰椎(L4)にも起こります。椎弓はリング状のため、折れるときはリングの後ろ部分の左右両方またはどちらか片方が折れます。腰椎分離症の70~80%は左右両方が折れる両側性です。残りの20~30%は片側のみが折れる片側性となります。

腰椎分離症を疑う重要な所見としては、骨折した腰椎棘突起(背中に出っ張った背骨部分)の圧痛、伸展時痛(後ろに反ったときの痛み)があります。
また、分離症が進行すると分離すべり症へと移行し、重篤な症状が現れる可能性があります。その症状は、下半身の痛みやしびれ、動きにくさ、感じにくさ、排尿や排便の障害などの症状が現れます。

腰椎分離症に対するマシンピラティスアプローチ

整形外科に行くと安静にしていてください、痛み止めを出しておきますね!腹筋と背筋をしてくださいとしか教えてくれないかもしれません。先ほどお伝えした通り、身体の動かし方を正しくする必要性があり、ピラティスアプローチで身体に染み付かせることが重要です。

腰椎分離症に対するピラティスのポイントとして

  • 背骨の動きを滑らかにする
  • お尻周りの筋肉の緊張を取る
  • 太ももの筋肉の柔軟性を高める
  • 体幹部の安定性を高める

ピラティスマシン【チェアー】で行うお尻のストレッチ(写真:左)
ガチガチに硬くなったお尻周りの筋肉を緩めるに最適なエクササイズで、腰椎分離症の方にお勧めです。これをするだけでも腰が緩んでくれます。
ピラティスマシン【タワー】で行う腹筋エクササイズ(写真:右)
スポーツ動作で反ることが多く、姿勢的にも反り腰になっている方が多いです。反り腰になるとお腹の筋肉が使いにくくなり、悪循環となります。このエクササイズはお腹の中でも腹斜筋と呼ばれるインナーマッスルを鍛えることができ、そして背骨周りに付いている脊柱起立筋や多裂筋と呼ばれる背筋群を緩めることが出来、とてもお勧めです。

ちなみにマットエクササイズではこのような種類がお勧めです!

  1. ロールダウン、ロールアップ、ローリングライクアボール
  2. サイドプランク、アップダウン、サイドキック、クラム
  3. シングルレッグストレッチ、シザース、ダブルレッグストレッチ
  4. ハンドレッド、プランク、レッグプル、スパインツイスト

まとめ

ピラティスはマットエクササイズであれば、マット一枚あれば始めることができるのがメリット!でも身体にかかる負荷が大きいため、症状を悪化させてしまう危険性も大いにあります。その点マシンを使ったピラティスは身体にかかる負荷を下げて行うことが出来るので、リハビリ感覚でスタートすることが出来ます。ただし、指導者によっては、無理に動かし痛みを強くしてしまう可能性もありますので、医療系の国家資格者がいる、監修している【マンツーマンで行っているピラティス】スタジオをお勧めいたします。信頼のおけるインストラクターのもとで見てもらいながら怪我のないピラティスワークを楽しんでください。

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