ピラティスインストラクターとしてのスキルを向上させたい方に向けて、本記事ではおすすめのピラティス関連書籍を紹介します。初心者から上級者まで、幅広いレベルに対応した本を厳選しましたので、ぜひ参考にしてください。
ピラティスの基本を学べる本
コントロロジー
ピラティスを伝える指導者として、ピラティス氏の生涯から紐解くこちらの書籍は必須でしょう。ピラティス考案者ジョセフ・ピラティス氏が執筆した著書は、『YOUR HEALTH』と『Return to Life』の2冊のみで、その2冊の英文を翻訳して、1冊にまとめたのがこの書籍になります。ピラティス氏がどのようにしてこのメソッドを作ったのか、ピラティス氏の哲学、ピラティスの原理原則などが詳しく書かれています。またピラティス氏の実物写真でエクササイズ方法が記載されているのも貴重で、上半身裸で下着姿の動くおじさんも見物です。コントロロジーとは、身体と精神をコントロールし、健康的な生活を送るための考え方です。本書を通して、ピラティスの根底にある思想を理解することで、より深くピラティスを学ぶことができます。
Contrologyピラティス・メソッドの原点: Your health + return to life
筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典
ピラティスインストラクターとして必要な筋肉の解剖学と機能について詳細に解説した参考書です。解剖学を理解している、理解していないで指導に大きな差が出ます。本書は、筋肉に関心のある一般の読者から、トレーナーや理学療法士などの専門家まで、幅広い層に役立つ内容が詰まっていますので、筋肉のしくみや働きを深く理解した上で、ピラティス指導にあたれます。ピラティス指導者になるのであれば、私は必ずお勧めしている書籍です。
ピラーティスアナトミィ
ピラティスをより深く理解するためには、解剖学的な知識が不可欠です。本書では、筋肉や骨格の構造、それぞれの筋肉の働きについて、ピラティスの動作と関連付けて解説しています。解剖学的な視点からピラティスの動作を分析することで、より効果的なエクササイズを行うことができます。また、正しいフォームを理解し、怪我のリスクを軽減するのにも役立ちます。
ピラーティスアナトミィ: コアの安定とバランスのための本質と実践
中級者向けピラティス書籍
コメディカルのためのピラティスアプローチ
医療従事者向けにピラティスの理論と実践を解説した専門書です。ピラティスをリハビリテーションや身体の改善に応用する方法を、解剖学的視点から詳しく説明し、症例別に適切なエクササイズや指導法を紹介しています。科学的根拠に基づいた実践的なガイドが提供されています。ピラティスの理論と実践を医療現場での応用に特化しており、医師、理学療法士、アスレティックトレーナーなど、コメディカルの専門家がクライアントや患者に対して効果的なピラティスプログラムを提供するための貴重なリソースです。この内容を元にパーソナル指導に繋げてください。パーソナルピラティスをする方には、整形外科的な疾患を持たれている方も多くおられます。ピラティスはリハビリテーションの観点から、ピラティスを伝える指導者として、ある程度の知識は必要になってくるでしょう。
身体運動の機能解剖
人体の動きとその機能を解剖学的に詳しく解説した参考書です。筋肉、関節、骨格の構造と働きが、どのように身体、運動に影響を与えるかを解説し、実際の動作や運動パフォーマンスとの関連を明らかにしています。運動のメカニズムを理解するための基礎知識が得られる実践的なガイドです。先ほどの「筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典」の発展系で学ぶのにおすすめな書籍となります。
きほんの呼吸
ピラティスの原理原則の中にも呼吸があり、ピラティスは呼吸だと伝えている指導者も多いです。呼吸について詳しく学べる書籍が「きほんの呼吸」です。この書籍は、呼吸の基本に焦点を当て、特に横隔膜の役割とその重要性を解説しており、呼吸の基本を学びたい人や、身体の動きを改善したい人に向けて、横隔膜の機能に基づく呼吸法の重要性と実践的な方法を伝えてくれています。
理学療法士におすすめのピラティス書籍
運動療法としてのピラティスメソッド
理学療法士は、患者様の身体機能の改善を目的とした専門職です。本書では、理学療法士が現場でピラティスをどのように活用できるのか、具体的な方法を紹介しています。ピラティスは、様々な運動機能障害の改善に効果が期待できることから、理学療法士の専門知識と組み合わせることで、より効果的な治療を提供することができます。またピラティスの効果に関する研究やエビデンスを基に、運動療法としての実践が説明されていますので、科学的根拠に基づいたピラティス法が学べます。
筋骨格系のキネシオロジー
筋肉や骨格の動きを深く理解することは、ピラティスを効果的に実践するために重要です。本書では、筋骨格系の構造と機能について、詳細な解説と豊富な図解を提供しています。筋肉の収縮や関節の動き、神経系の働きなどを理解することで、ピラティスのエクササイズをより深く理解し、安全に効果的に行うことができます。少し分厚い本になり、読み応えがありますが、知りたい部位や箇所を部分的に調べるものとしても有効です。
運動機能障害症候群のマネジメント
本書では、運動機能障害の予防と改善に役立つピラティスを用いた運動療法メソッドを解説しています。様々な運動機能障害の原因や症状、適切な運動療法について、最新の研究結果に基づいた内容が盛り込まれています。理学療法士は、本書で紹介されている知識や技術を参考に、患者様に最適な運動療法を提供することができます。
ピラティスの健康効果を知ろう
ピラティスの主要な健康効果
ピラティスは、身体の様々な機能を向上させる効果が期待できるエクササイズです。リフォーマー、キャデラック、バレル、チェアー等のマシンピラティスやマットピラティスでも姿勢改善、体幹強化、柔軟性向上、筋力アップ、バランス感覚の向上など、人間の身体の土台を形成する効果を得ることが出来ます。老若男女にオススメのプログラムです。
正しい呼吸法をマスターする
ピラティスでは、呼吸法が非常に重要です。ピラティスの基本である呼吸法について、正しい呼吸法をマスターすることで、より効果的にピラティスを行うことができます。また、呼吸を意識することで、心身のリラックス効果も期待できます。呼吸は日常生活の中で、約2万2千回行われていると言われています。その多くが横隔膜を使った正しい呼吸が出来ず、努力性の呼吸、腰を反って呼吸をしたり、肩をすくめて呼吸をしたりと腰や肩に無意識に負担のかける習慣になっています。ピラティスで呼吸を整えるだけでも肩こり、腰痛が緩和したという方は多くおられます。
ピラティスの実践で得られる効果
ピラティスを継続的に実践することで、様々な健康効果が期待できます。ピラティスは、単に身体を鍛えるだけでなく、日々の習慣を変えるためのエクササイズでもあります。今の姿勢は日々の習慣によって形成されています。日々の習慣が悪ければ、姿勢もそのようになりますし、結果的に身体の歪みにつながったり、痛みに繋がったりします。ピラティスで良い習慣形成をして、身体を根本から整えていきましょう。
まとめ
ピラティスは、身体の機能を向上させ、健康的な生活を送るための効果的なエクササイズです。本記事でオススメした書籍はピラティスインストラクターの方向けの書籍になりますが、ピラティスを深く知りたい、身体のことをもっと理解したい方にもオススメです。これらの書籍を参考に、ピラティスを学び、指導で実践することで、お客様の成果につながり、より顧客満足度が高く、ピラティスを伝えられる指導者になってください。ピラティスをまだされたことのない方は、ピラティス自体、年齢や体力に関係なく、誰でも取り組めるエクササイズです。ぜひ、ピラティスを始めて、その効果を実感してみてください